千手神

《マンジュ・ゴッド》

《ソニックバード》

《儀式の準備》

登場當時は儀式モンスターも少なく、そもそも手札消費の激しい儀式召喚に日が當たる事が少なかった。しかし時代が流れ儀式モンスターも充実し、《高等儀式術》も登場した事により、一部のデッキでは必須カードへと上り詰めた。上記の通り《マンジュ・ゴッド》をまず採用し、このカードか《ソニックバード》を追加する構築が多い。

上位互換が存在するカードでありながら、【影霊衣】の登場により評価が急上昇。サーチ効果持ちの《ブリューナクの影霊衣》・《クラウソラスの影霊衣》とサルベージ効果持ちの《ユニコールの影霊衣》が存在するため、実質的にあらゆる影霊衣カードのサーチ及びサルベージができ、《マンジュ・ゴッド》と同等の活躍が見込めるためである。

現狀では、《マンジュ・ゴッド》がブースターSP−トライブ・フォース−で再録されているため入手しやすいのに対し、こちらは膨大な収録數のBEGINNER'S EDITION 1（第7期）で當てる必要がある。このため、下位互換のこちらの方がシングル価格が高くなるという逆転現象が発生した。

【影霊衣】抑制のために、15/01/01の制限改訂で《マンジュ・ゴッド》・《儀式の準備》と共に制限カードに指定された。これにより【儀式召喚】全般がとばっちりを喰らう形で大幅な弱體化を強いられる羽目になった。3か月後の15/04/01で【影霊衣】に本格的な規制が行われたことで制限解除された。

前述の通り、このカードは《マンジュ・ゴッド》の完全下位互換に相當する。完全上位互換と完全下位互換の関系にあるカードが同じ規制を受けるのは、禁止カードを除けば《紫炎の狼煙》・《増援》以來2例目であり、モンスターでは初のことである。その後15/04/01でこちらは制限解除、あちらは準制限カードとなっており、完全上位互換と完全下位互換のカードによくある立ち位置となった。

《ソニックバード》と《マンジュ・ゴッド》はノーマルのみだが、このカードにはスーパーレア版が存在する。

モデルはおそらく仏教の「千手観音」だろう。菩薩のひとりで、千の慈悲の手と千の慈悲の眼を持ち、生ある者を救うとされる。このカードが仏のような姿をしているのはその由縁か。

英語名には「Thousand Hands（千の手）」に加え、さらに固有名詞として「Senju（千手）」が見られる。イラストが明らかに千手観音像であったためか、海外版では自主規制で恐ろしい面持ちをした木像のような姿に変えられている。ここまでイラストが変更されたカードは、《キラー・トマト》の他は殆どない。

原作・アニメにおいて―アニメDM「ドーマ編」の第148話で、竜崎の妄想の中で遊戱が拾い集めたカードの1枚。

コナミのゲーム作品において―GBのDMシリーズでは効果を持たないモンスターとして登場し、オリジナルのテキストが存在する。「そのたくさんの手を振り回し相手のモンスターにダメージを與える」と書かれている。

WCS2008では対戦相手として登場。使用デッキは【儀式召喚】。初回は「5ターン內に勝利せよ」という課題デュエルで挑んでくる。